隼と花火

遅くに出発した隼ツーリング。800発の花火に出会う。

今日の沖縄は快晴。

これまでの週末は台風があたっていたせいで、隼でツーリングができなかった。今日は文句のないツーリング日和だ。しかし、私用があり、すぐにはバイクに跨がれなかった。

快晴の中、ライダーたちがツーリングしているのを横目で見る。ツイッターに投稿されているのも羨みながら、なんとか私用をこなす。午後3時にはバイクウェアに着替え、隼を引っ張り出し、エンジンをかけることができた。

「どこでもいい。」

正直、この快晴の中をバイクで走らせることができるなら、行き先はどこでもいいと思った。ただ、隼を走らせたかったのだ。

私は、沖縄の南部に住んでいる。だから、隼でツーリングするなら自然と北に向かってしまう。今回も北に向かって走っていた。

宮城島と隼と夕日

気づいたら、うるま市の海中道路に来ていた。なんとなく走った先がここ。とくに思い入れがあるわけでもないのに、プチツーリングをするとついココにきてしまう。まぁ、海中道路には長い橋があるし、海に面しているから、バイクでのツーリングは何かと気持ちいい。

小さな島、沖縄では唯一といっていい道だろう。私はそのまま隼を走らせた。

海中道路を渡り、宮城島までやってきた。目の前に直線道路が広がる。ここは昔、車のレースが開催されていた道だ。懐かしく思いながらバックミラーを見ると淡いオレンジ色した夕焼けが空を覆っている。とても綺麗だ。私は隼を停め、iPhoneを取り出す。そして、夕焼けをバックに隼を撮影した。

隼で宮城島をツーリング中、夕日が綺麗だったので写真撮影をする。

撮影した隼をみて、ニヤニヤしながらまた跨る。

夕暮れ時は、日が沈むのは早い。バイクを引き返して帰るころには辺りがすっかり暗くなっていた。帰り道、沖縄県総合運動公園が何やら騒がしい。どうやら祭りが開催されているようだ。

沖縄市東部祭り

「沖縄市東部祭り」だ。私は、バイクが停められるかわからないまま、駐車場へと向かう。満車のプレートを持っている警備員が見える。「やっぱりダメか」と思ったところ、警備員から中に入るよう誘導される。満車というテンプレートはバイクには関係ないようだ。

運よくバイクを駐車することができ、急いで会場に向かう。時間はもう夜の8時をすぎている。祭りでの恒例は、焼きそばとトウモロコシ、そして空に舞い上がる花火だ。この恒例をやり過ごす為に私は、人混みの中をかき分け、会場の中をズカズカと歩いていく。

どうにか、焼きそばとトウモロコシを手に入れ、空いている場所を確保した。

そういえば、花火は久しぶりだ。学生の頃は、花火を見ることが夏の儀式だった。時間をつくっては必ず見にいった記憶がある。しかし、大人になれば、わざわざそんな時間をつくることはしない。最近は、とくにそうだ。私は、買ったばかりの焼きそばを頬張りながら、そんなことを考えていた。すると、会場が一つになる。カウントダウンがはじまった。どうやら、花火の時間がきたらしい。

私はトウモロコシを頬張りながら、空を見上げる。

最初の一発目の花火が上がる。会場に歓声があがる。久しぶりにみた花火はとても綺麗だった。

なぜ、花火は人を魅了するのだろうか。一瞬の輝きに希望を見ているのか。それとも消える儚さを人生に例えているのだろうか。答えは見つからない。私は、秋風を感じながら空に舞い上がる花火をずっと見ていた。

遅い時間からのツーリングが花火を引き合わせてくれた。たまには良いもんだ。時間に関係なく隼でツーリングをしよう、そんなことを思いながら隼に跨り、家路へと向かった。