ほったらかしのバイク

ほったらかしのバイク

家の近くにバイクが停まっている。kawasakiのバイク、ninjaだ。しかし、最近は動いているのを見たことがない。

というか、バイクの周りには荷物が置かれているし、ハンドルには傘がかけられている。しかも、雨ざらし。なんともったいないことか。

見たところ、古いバイクではない。ここ数年前に出たバイクだ。排気量は250cc、過ぎ去ったバイクブームの際に買ったものなのだろう。

バイクが雨ざらしで、荷物置きになっているのは少し悲しい。バイクが欲しくても、バイクに乗りたくても乗れない人がいる一方、こうしてほったらかしにするライダーは結構いる。売ればいいのにって思う。

人の心はうつろうもの。はじめはバイクが好きで乗ったかもしれないけど、離れるってこともあると思う。であれば、素早く手放した方がいい。バイクにとっても、オーナーにとっても、それがいい選択だと思う。

「いつかは乗ろうかな・・・」

そんな思いでバイクを置いているだけかもしれない。が、中途半端な気持ちでは、バイクがかわいそうだ。

バイクというものは機械の塊だけど生きている。乗らなければ錆びるし、劣化もする。機能も固着すれば、終いには動かなくなる。文字通り、腐るのだ。一方、エンジンに火を入れれば、長いこと元気に走ってくれる。ちゃんとメンテナンスすれば、その分だけ愛情が返ってくる。バイクは常に手をかけないといけない相棒なのだ。

コレクションとしてバイクを寝かしておくライダーもいるが、俺は、反対。バイクは美術品のように飾るために生まれてきたのではなく、バイクは走るために在るのだから。

バイクをほったらしてはいけない。バイクは乗ってなんぼ。俺はそう思う。