天気は晴れ。予報も晴れ。雨雲レーダーには何も写っていない。一応、いろいろ確認してバイクに乗った。
いつも通り、沖縄南部を走る。出掛けたのは午後3時だったから、日差しも少しだけやさしい。まぁ、暑いといえば暑いが、風の温度はちょうどいい。
途中、休憩するためにカフェに寄った。そこでは、本を読んでしまい2時間ほど過ごした。そして、帰ろうとして外に出たら、隼が濡れている。「スコール=カタブイ」があったようだ。

沖縄は、天気予報が晴れで、実際に天気が晴れてても油断はできない。南国の島は、いつ何時、雨が降るかわからないのだ。スコール。ここ沖縄では、当たり前のようにある風景。
雨あがりの道路はキラキラしていて美しい・・・、なんて言うつもりはない。隼が濡れてしまい、正直、ムカついている。読書をして2時間も過ごした僕をぶん殴りたい。そんな気持ち。
バイクは雨に打たれてもいいようにできているかもしれない。が、隼が雨で濡れるのが嫌いだ。だから、雨の日には絶対に乗らないし、雨が降ってきたら屋根のある場所に避難する。これが絶対ルーティン。
水というものは、形がないから、どこへでも侵入する。カウルの中もボルトの隙間にも、手の届かないところにだって割り込んでくる。それは、時間がたてば錆びの原因になる悪の根源。相棒である隼は機械の塊、少しの水でも錆びてしまうのだ。とくに、ここ沖縄の雨はそうだ。だから、なるべく雨には打たれたくない。
濡れたシートを見て悲しむ。濡れたグローブを見て嘆いた。カウルやタンクは、ワコーズのバリアスコートのおかげで水を弾き、水滴になっていた。それが、少しばかり救われる。幸い、ヘルメットは店内に持っていったので、濡れることはなかったが、にしても、やっぱりムカつく!
シートを拭くウエスを持っていないから、そのまま座る。ジーンズにも水滴が付くはずだが、まぁ、風に乗って隼を走らせれば、多少は乾くかも。それを期待して家路へと向かった。
道中、「隼を洗車してやらないと」と思った。ついでに、チェーンの注油もせねば。そして、「カフェでの読書は1時間以内と決めよう」、ということを決めた。