今日、部屋を片付けていたら、懐かしい本を見つけた。隼の本だ。
2017年、GSX1300R隼(1型、Gen1)を購入してから情報を集めるために、隼について書かれている本を購入していた。たぶん、10冊くらいは買っていたと思う。そのうちの3冊が今でも手元に残っている。残りはフリマサイトで売ってしまった。
俺の隼は、2006年式の旧車。インターネットの中にも情報はなくはないが、時代からしてかなり乏しい。なので、書籍から情報を集めることにしていた。
残った3冊と言えば、隼についていろいろ書かれているもの。隼をカスタムしたワークスの話、開発秘話、エンジンの特性、カスタムパーツの紹介、メンテナンスや中古車選びの情報など、様々だ。
久しぶりにそれらの本をめくってみた。

これは、隼が発売開始された1999年に出版された本だ。1型の隼がメインに書かれている。グロテスクな隼の形やエンジンについて解説されており、隼を解剖したような本だ。また、49ページからは、隼のメンテナンスについて書かれている。俺は、この本を見ながら色々と学んだものだ。さらに、カスタムマフラーのカタログもあるので、自分の隼に投影したりもした。
次の本をめくってみる。

この本は2004年に発売されたもの。この頃になると、隼も何度かマイナーチェンジをしているし、ワークスがカスタムした情報も公開されている。また、隼のカスタムパーツの紹介が多い。この本にも、137ページから隼の基本的なメンテナンスのやり方が掲載されているに加え、中古車選びのポイントなども記されている。2004年ごろになると、隼に中古車で出回っていたみたい。この本も、かなり勉強になった。
続いて、3冊目の本を見てみる。

この本は、どちらかと言えばコレクションのために買ったようなもの。これまで数々の雑誌で紹介されていた隼の情報がムック本としてまとめられている。だから、他の書籍と内容が被ってるものも多い。しかし、この本を持っているだけで、隼のオーナーという証がある気がして、俺は手に入れ、手元に置いている。とくにお気に入りのポイントは、隼の写真とそれにちなんだコピー。例えば、「孤高の頂。スピードという名の地平」や「濃密な時の流れを、翼は滑空する」など、見ているだけで心震える文がある。さらに、隼の開発秘話。最高のバイクを作りたかったという熱い男たちの話が掲載されている。
ちなみに、隼の開発秘話は面白い。ライバルのバイクは気にせずに、ただ作りたいバイクを追求していったSUZUKI。その結果、隼は世界一となりギネスブックに掲載された。たぶん、当時は世界一を狙ったバイクを作りたかったわけではないけれど、作りたいバイクを作ったら世界一になった、そんな感じだ。それが隼だ。こんなファジーなところがいい。
また、世間から敬遠されていたグロテスクなフォルムも、いつしか隼の代名詞になったし、今では、そのフォルムを愛している人は世界中に大勢いる。かくいう俺もその1人だ。
隼を開発した話は、ただのバイクを開発した話ではなく、人生にも通じるものがある。ホント隼って、いいよ。
隼のことを書いてたら、なんだか無性に隼に乗りたくなってきたなぁ。
いや、待て。俺は、部屋の片付けの最中だった。隼の本を見つけたら、つい読んでしまい、手が止まってしまった。さっさと片付けて、ゆっくりと、隼の本を読んでみようと思う。