隼で沖縄市の和スイーツ「みやび茶屋・仲元」へ、おはぎを食べに行ってみた

隼で沖縄市の和スイーツ「みやび茶屋・仲元」へ、おはぎを食べに行ってみた

RYUKYU RIDERです。

沖縄市にある「だるまそば」で沖縄風焼きそばを堪能したあと、もうひとつの目的地へ向かって、隼のハンドルを握りました。

次なる行き先は、和スイーツのお店「みやび茶屋・仲元」です。場所は「だるまそば」からほど近く、食後の口直しにはちょうど良い距離にあります。バイクをゆっくりと走らせ、住宅街を抜けた先に、ひっそりと佇む趣のある建物が見えてきました。

店 名:みやび茶屋・仲元
所在地:沖縄県沖縄市諸見里3丁目22−15
時 間:11時00分 〜 18時00分
定休日:日曜日・月曜日
電話番号:098-932-5747

「みやび茶屋・仲元」は、沖縄にある昔ながらの家屋をリノベーションしたような、いわゆる古民家カフェです。畳みと木の柱が心地よく、外の暑さとは別世界のような落ち着いた空間が広がっていました。

店内は決して広くはありませんが、その分、一人ひとりの時間が丁寧に流れているように感じます。和の音楽が小さく流れ、木のテーブルに射す柔らかな自然光が、心をゆるめてくれます。

今回注文したのは、「きな粉おはぎ」と「黒胡麻おはぎ」、そしてアイスコーヒーです。

今回注文したのは「みやび茶屋・仲元」の「きな粉おはぎ」と「黒胡麻おはぎ」、そしてアイスコーヒーです。

丸く丁寧に形作られたおはぎは、どこか手作りのぬくもりが感じられる美しさで、皿の上にちょこんと乗った姿は、まるで和菓子屋の小さな宝石のように見えました。

まずは、きな粉おはぎをひと口いただきます。

もち米の食感は絶妙で、ふっくらと炊きあがったごはんが口の中でほろりとほどけていきます。きな粉の香ばしさと、ほんのりとした甘みがやさしく広がって、甘すぎず重すぎない、体にすっとなじむ味わいです。まさに「和の味」だと感じました。

続いて、黒胡麻おはぎをいただきます。

こちらはまず、香りの良さが印象的でした。まるですりたてのような胡麻の濃厚な香りが鼻をくすぐります。口に入れると、胡麻のコクと自然な甘さが広がり、深い味わいが余韻として残ります。きな粉とはまた違った、力強さとやさしさが同居する、不思議なバランスが魅力です。

そして、アイスコーヒー。

和菓子と合わせるには少し意外に思われるかもしれませんが、アイスコーヒーは意外にもマッチします。しっかりとしたコクがありながらも後味はすっきりしていて、おはぎの甘みを引き立ててくれます。まさに和と洋の絶妙な共演といったところでしょうか。

「みやび茶屋・仲元」の魅力は、味だけにとどまりません。

お店全体の空気が、どこか懐かしく、静かな時間の中へと心を誘ってくれるのです。まるで田舎の祖父母の家で、夏の昼下がりを過ごしているような、そんな気持ちにさせてくれました。

観光地の喧騒から少し離れて、こうした静かな時間を過ごせる場所があるというのは、沖縄の奥深さのひとつだと改めて感じます。沖縄=海、リゾートというイメージだけでは語りきれない、日常に溶け込んだ“日本の心”が、ここにはあります。

ふと窓の外を見ると、隼が静かに止まっていました。その姿を眺めながら、今日一日の流れを思い返します。何気ない日常の中、バイクに乗り、懐かしい味を楽しみ、そして優しい甘さに癒やされる。その一連の流れが、まるでひとつの物語のようです。

どこにでもあるようで、どこにもない。そんな“ひととき”が味わえるのが、「みやび茶屋・仲元」のようなお店なのだと思います。

「日本人で良かった」

きな粉の香りをかみしめながら、ふとそんな言葉が頭に浮かびました。和の味は、体に染みるだけでなく、心までも整えてくれるのだと実感しました。

走る楽しさと、味わう喜び。その両方を噛みしめた、穏やかな午後のひとときでした。