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    隼のレギュレーターをMOSFET化した理由と取付方法を解説

    隼(GSX1300R)のレギュレーターをMOSFET化しました。なぜなら純正レギュレーターが故障(パンク)したからです。

    普通は純正部品が壊れたら純正レギュレーターに交換するはずですが、僕は他社メーカーで採用されているMOSFETレギュレーターを選びました。

    今回は、純正品を使わなかった理由とMOSFETレギュレーターの取付け方について記事にしたいと思います。

    そもそもMOSFETレギュレーターって何ぞや?

    まず、MOSFETレギュレーターについて解説しましょう。

    MOSFETレギュレーターとは、一般的に採用されているサイリスタ式のレギュレーターとは違い、熱を発しないレギュレーターのことです。

    例えば、一般的なレギュレーターの場合、アイドリング時(約5分ほど)には約80℃くらいの熱を発しますが、MOSFETレギュレーターだとアイドリング時の温度は約30℃くらいです。

    これはアクセルを開けているときも同じで、サイリスタ式レギュレーターよりはMOSFETレギュレーターのほうが発熱が少ないわけです。そのためMOSFETレギュレーターは発熱による故障が少なく、長い期間、故障(パンク)なしで使用することができるレギュレーターだといえます。

    隼のレギュレーターをMOSFET化した理由

    僕の隼にはMOSFETレギュレーターを採用しました。その理由は、前期型の隼の純正レギュレーターがリアカウルの中に設置されているからです。

    リアカウルの中にレギュレーターがあるということは、空冷しにくく、熱もこもりやすい。これではレギュレーターが故障(パンク)しやすくなります。

    事実、僕の隼は走行距離2万キロ程度でレギュレーターが故障しました。その模様はこちらの記事「隼が走行中に突然のエンスト。エンジンがかからない原因は?」に書いております。

    そんな経験から思うことは、前期型の隼のレギュレーターは、唯一の弱点だと思いますね。

    ちなみに、後期型(二代目)隼のレギュレーターは、フロント側(アンダーカウル下)に移設されております。おそらく前期型隼のレギュレーターの設置場箇所がよくない所にあったので、後期型の隼では場所を移動したのでしょう。

    兎にも角にも、前期型の隼のレギュレーターは、熱による故障がおきやすいです。ですので、熱をさほど発しないMOSFETレギュレーターを採用したということです。

    今回、採用したMOSFETレギュレーターはYAMAHA製(R1用)

    今回、採用したMOSFETレギュレーターはYAMAHA製(R1用)
    YAMAHA製(R1用)の
MOSFETレギュレーターです。

    今回、採用したMOSFETレギュレーターは「YAMAHA製(R1用)」です。
    隼用 MOSFETレギュレーターはこちら

    品 名品 番価 格
    MOSFETレギュレーター1D7-81960-0113,400円

    このYAMAHA製のMOSFETレギュレーターは、汎用性が高いため、いろんなバイクに流用可能です。

    とはいえ、ボルトオンとはいきません。配線やカプラーの変更、レギュレーターの取り付けには多少の加工が必要です。が、そのくらいの手間がかかってもMOSFETレギュレーターの採用は、メリットが大きいパーツだと思います。

    なお、MOSFETレギュレーターだからといって決して値段が高いわけではありません。どちらかといえば、隼の純正レギュレーター(品番:32800-33E21 価格:22,024円)よりもMOSFETレギュレーターの方が安いです。

    1型隼 MOSFETレギュレーター

    個人的にはMOSFETレギュレーターは、機能的にも値段的にも、前期型隼乗りにお勧めのパーツだと思います。

    スズキもMOSFETレギュレーターを採用している?

    実は、最近のスズキのバイクには、MOSFETレギュレーターが採用されているらしいです。

    こんな記事を見つけました。
    新型/GSX-S1000F/ABS国内のレギュレーターMOSFET?

    どうやら、新型GSX-S1000Fには、MOSFETレギュレーター(品番:32800-26J00-000)が採用されているみたいですね。しかも、レギュレーターに記載されている番号も似ているし。

    • YAMAHA製 MOSFETレギュレーター:FH020AA
    • SUZUKI製 MOSFETレギュレーター:FH020BA

    多分、同じMOSFETレギュレーターでなのしょう。

    純正のレギュレーターとMOSFETレギュレーターを比較

    純正のレギュレーターとMOSFETレギュレーターを比較

    純正のレギュレーターとMOSFETレギュレーターを比較してみました。

    若干、MOSFETレギュレーターの方が大きいようです。

    ちなみに、ヤフオクなんかでMOSFETレギュレーターが売られていますが、ひとつを除いては中華製のもので完全な偽物です(MOSFETレギュレーターではありません)。なのでヤフオクで購入する場合は注意してくださいね。

    本物のMOSFETレギュレーターは、以下のような品番に加え、裏にアルミ板がついています。

    本物のMOSFETレギュレーターには、ちゃんとした品番とロゴが描かれています。

    とくにマークに注目です。偽物は不揃いになっているようです。この辺を見極めて購入するか、バイク屋でレギュレーターの品番を伝えて注文すると安全でいい思います。

    隼にMOSFETレギュレーターを取り付ける方法

    さて、ここからはMOSFETレギュレーターを隼に取り付ける方法を紹介していきます。

    ほんの少しだけ加工すれば取り付けることができるので、これからMOSFETレギュレーターを検討している方は参考にしてください。

    配線とカプラー

    MOSFETレギュレーターと配線&カプラー。

    MOSFETレギュレーターの配線とカプラーは加工されたものです。内容は以下の通りです。

    • 配線の太さ:2.0sq
    • 配線の長さ:30センチ
    • カプラー:250型6Pオスツメなし
    • 配線色:ステーター(黄)、プラス電源(赤)、マイナス(黒)

    MOSFETレギュレーターは配線を自作して取り付けます。
    配線コム

    もし、配線の製作に自信がない人はヤフオクを利用するといいですよ。ちゃんと配線を製作して販売している人がいますので(※MOSFETレギュレーターで検索するとでてきます)。

    隼にMOSFETレギュレーターを取り付け

    隼にMOSFETレギュレーターを取り付け

    MOSFETレギュレーターは純正レギュレーターと比べて少し大きいです。ですので、そのまま取り付けるとリアカウルがつきません。なので、取り付けるには多少工夫するか、他の場所に移設するほうがいいかもしれません。ちなみに僕は、純正のステーを利用して取り付けました。

    やり方はこうです。

    まず、純正レギュレーターを支えているステーを穴あけ加工します。MOSFETレギュレーターの位置を合わせ、以下のようにボルトで穴をあけます。

    純正レギュレーターを支えているステーに穴あけの加工を行いました。

    次に、MOSFETレギュレーターを横にして穴をあけた方をボルトで固定します(純正のボルトの穴は使いません)。1箇所留めだと不安なのでタイラップ(収束バンド)でもとめます。

    穴をあけた方はボルトで固定し、もう1箇所はタイラップ(収束バンド)でとめます。

    これでMOSFETレギュレーターの取り付けは完了です。

    このように取り付けると、リアカウルは難なく装着することができました。なお、リアカウル の脱着については「隼のリアカウル(シートカウル)の脱着方法【メンテナンス】」に詳しく書いておりますので、よかったらご一読ください。

    考察

    今回は、隼の純正レギュレーターを使わずにMOSFETレギュレーターを取り付けた方法を紹介しました。これで隼の弱点であるレギュレーターは、故障のリスクが低くなったと思います。とはいえ、前期型の隼のレギュレーターはリアカウルの中にあります。ここに自然風を取り入れるために何らかの工夫が必要かもしれません。

    今回は、風を取り入れるまでの加工はしなかったのですが、機会があれば風通しがいいようにカウル内を加工をしてみようと思います。