隼の前期と後期の違いを徹底解説

GSX1300R 隼

GSX1300R隼は、意外にもロングセラーのバイクです。

その間、一度だけフルモデルチェンジが行われました。

隼のフルモデルチェンジにはいくつか手が加えられたようで、見た目も性能もぜんぜん違います。果たして前期と後期の隼には、どんな違いがあるのでしょうか。

いろいろ調べた結果、前期と後期の違いを6つ見つけました。

というわけで今回は、隼の前期と後期の違いを徹底解説していこうと思います。

なお、便宜上、2007年以前の隼を「前期」とし、2008年以降の隼を「後期」として説明します。

1.隼の外観について

まず、前期と後期の隼の違いとして外観から解説しましょう。

1-1.ヘッドライトが違う

隼の前期と後期のヘッドライトの違い

前期と後期の隼の違いが一目でわかるのがヘッドライトです。

前期型の隼のヘッドライトはシャープ(ひし形)な感じなのに対し、後期型の隼はでっかいヘッドライト(逆三角形)になっています。また、後期にはポジションランプが追加された模様です。

1-2.カウルが違う

隼の前期と後期のカウルの違い

隼のカウルは、パッと見た感じ同じように見えますが、実は全く違うものです。

前期の隼のカウルはボルトどめされていて、そのボルトも外から確認できる作りになっているのに対し、後期の隼には、ボルトがなく全てフックで止められています。

この取り付けの違いはメンテナンス性にも影響しています。つまり、前期型はカウルが取り外しやすいのに対し、後期型は結構、困難だといいます。

また、前期の隼のカウルは1枚の造りなのに対し、後期の隼のカウルは2枚で作られています。さらに、前期と後期とでは「隼」の文字やデカールなども違うデザインになっています。

1-3.テールが違う

隼の前期と後期のテールランプとウインカーの違い

隼のテールも前期と後期とではまったく違います。

前期の隼は小さめのテールランプに対し、後期の隼は大きなつくりとなっています。また、テールウインカーも前期の隼は四角い形のウインカーなのに対し、後期の隼は埋め込み式のウインカーになっていますね。

このテールのデザインは、人によって好みが別れるようです。

例えば、前期の隼は「ナメクジみたい」という人もいれば、後期の隼は「エイリアンみたい」という声もあります。

ぶっちゃけ、どっちでもいい(笑)。とはいえ、前期型のシャープなつくりは好きな方です。

1-4.メーターが違う

隼の前期と後期はメーターも違う

隼のメーターもフルモデルチェンジで変わりました。

前期の隼はアナログ的なメーターで昭和チックな印象があります。一方、後期の隼のメーターはちょっと近未来的ですね。飛行機のメーターのような感じもするし、中央に設けられたシフトチェンジも粋なものです。

後期の隼のメーター、かなりカッコいいと思います。なんか戦闘機みたいだし、好きな人も多いことでしょう。

1-5.サイレンサーが違う

隼の前期と後期のサイレンサーの違い

隼の外観の違いの最後はサイレンサーです。

前期の隼のサイレンサーは、銀色一色で丸い筒のような形をしています。一方、後期の隼のサイレンサーは三角錐のような形をしており、色は黒になっています。

前期の隼のサイレンサーがスマートなのに対し、後期の隼のサイレンサーはかなりデカイですよね。

見た目は、後期の隼の方がバランスが悪くて不恰好に見えます。これは排ガス規制によるものらしいですが、後期の隼のサイレンサーは社外品のヨシムラなどに変更すればカッコよくなるんじゃないでしょうか。

2.エンジンが違う

では、2つ目の違いです。

隼のエンジンはフルモデルチェンジをしてから進化してきました。

まず、馬力がアップしました。前期の隼は「175PS」ですが、後期の隼は「197PS」です。約22馬力もアップしていますね。

他には「エンジンバルブ」の素材も違います。

前期のエンジンバルブは「鉄製」なのに対し、後期のエンジンバルブは「チタン製

鉄製のエンジンバルブ(前期隼)は重く、錆びやすいというデメリットがありますが、柔軟性があり長く保つことができるバルブです。ただ、前期型の隼はエンジンのレスポンスに多少のドンつき感があるのですが、その主な理由は鉄製バルブのせいだと言われています。

一方、チタン製のエンジンバルブ(後期隼)は、錆びにくく、軽くて強いというのが特徴です。しかし、高価というのが難点で販売価格が跳ね上がってしまうのも痛いところです。ただ、チタンバルブはエンジンレスポンスが緩やかというか、滑らかな感じがしますので、後期型の隼は、前期の隼と比べてクセがなくとても乗りやすいバイクとなっています。

さて、ここからは少し私の意見をば。

チタンバルブは良いように見えますが、個人的には鉄製のエンジンバルブを支持します。理由は、チタン製のエンジンバルブは摩耗性展延性が悪いからです。そのため、ストレスがかかるとポキっと逝ってしまう恐れがあります。

それを考慮してか、チタン製エンジンバルブには特殊コーティング剤が施されているみたいです。ん〜、それも微妙な感じなんですよね。

なぜなら、トヨタのアルテッツァもチタン製のエンジンバルブですが、エンジントラブルが多いというのは有名な話です。これはチタン性のバルブが弱いと言う証拠になるんじゃないかと思っています。

なので、後期の隼に使用されているチタン製エンジンバルブは、個人的にあまり信用していないというのが本音のところです。

まあ、アルテッツァで使用されている時よりも、進化していると思いますし(そうであってほしい)、隼のエンジンを酷使できるような運転はここ日本ではできませんから、何ら心配する必要はないかもしれませんが…。

3.ボディー剛性が違う

前期の隼と後期の隼のボディー剛性は明らかに違います。

基本的な構成は前期、後期もろとも同じなのですが、エンジンの馬力アップに伴い、後期の隼はボディー剛性がアップされています。数値的に表すと、なんと後期型の隼のボディー剛性が15%もアップしたんだとか。

う〜ん、羨ましい。

前期の隼に流用できればいいですが、たぶん無理でしょうね(涙)。

4.ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の有無

隼のフルモデルチェンジでは、ブレーキシステムも見直されてきました。

簡単にいうと、ABSの装置が追加されたのです。つまり、前期の隼にはABSは付いていませんが、後期の隼にはABSが装着されているということ。

また、2013年からの後期の隼にはブレンボブレーキ(brembo)が採用されました。が、これは正規のブレンボと比べると、その効きは劣ると言われており、通称「スズンボ」と呼ばれたりします。

とはいえ、見た目的にもブレンボのブレーキは魅力的だと思いますね。

5.電子制御装置の有無

さらに後期の隼には「S-DMS」も採用されました。

S-DMSとは、スズキ・ドライブモード・セレクターの略で、隼のエンジン特性を変更できる電子装置です。

その機能はというと「A」「B」「C」の3段階に分けており、「A」はフルパワー、「B」はマイルド、「C」は雨の時のモードで急激なパワーが出ないようにコントロールできるみたい(こんな機能、前期の隼には付いていない)。

ただ、個人的に思うのは、この装置が壊れたらどんな風になるんだろう、って思います。

例えば、スイッチ部分が故障したらエンジンはかかるのか、仮にエンジンがかかってもモードはどれになるのか、常時フルパワー状態になるのか。なら、初めからフルパワーでいいんじゃないか、と思ってしまいます。

正直、あまり好きな装置ではないです。

6.パーツの豊富さの違い

さて、6つ目の違いは、前期の隼に比べて後期の隼は何と言ってもパーツの豊富さがあります。これは純正だけに限らず社外品も同様です。

例えば、前期の隼は2007年で終了しています。なので、純正パーツが手に入らないものもあるかもしれません。

一方、後期の隼はまだまだ現役のバイクです。なので、純正パーツは難なく手に入ると思います。

この違いはかなり大きいですよね。まあ、機能的な部品は前期の隼もあと10年くらい手に入れることができると思うので、そんなに心配はしていませんが、しかし、カウルなどは中古を揃えておいた方が良いかと思っています。

まとめ

さて、これまでの内容を表一覧にして以下にまとめてみました。

 前期の隼 後期の隼
外観・カウルが外しやすい
・マフラーがスマート
・メーターが昭和っぽい
・カウルが外しにくい
・マフラーがでかい
・メーターが戦闘機みたい
エンジン175PS 197PS
ボディー剛性時速300kmに耐えられる前期型より15%アップ
ABSなしあり
S-DMSなしあり
パーツの豊富さパーツは少ない純正、社外パーツが豊富

これから隼を買おうと思っている方で「前期にしようか」それとも「後期にしようか」と迷っている方は、デザインや機能性などの違いを把握してから決めるといいでしょう。

なお、隼のカラーリングの違いを知りたい方は「隼の色を一覧にしてまとめてみた」で書いてあるので良かったらご一読を。