前期GSX1300R隼(1型)のインプレ

RYUKYU RIDERです。

2017年10月に前期型の隼を購入してから半年がたちました。その間、九州ツーリングや地元沖縄にてツーリングしたり、他にもメンテナンスやカスタムなど、いろいろやってきました。

隼のことを知るには、まだまだこれからだと思いますが、ここいらで隼のインプレッションをしてみようと思います。もし、これから前期型の隼に乗りたいと思っている方は参考にしてください。

前期型 隼(1型)のインプレッション

以下、GSX1300R隼(1型)のインプレッションをしていきます。

足回り

まずは足回りから。

隼の足回りは地面に吸い付くような印象です。隼のショックやバネは変な突き上がりもなく、しなやかに沈み、そして、じんわりと伸びてくれます。それがコーナリング中でもそうですし、すこし道が悪いところでも同じです。つまり、余裕がある走りができるということ。自分の腕が上がったような勘違いさえさせてくれるので、隼の足回りは、とにかく乗りやすいです。

エンジンフィーリング

隼のエンジンはさすがとしか言いようがありません。

下から上まで、ストレスなく回ってくれるエンジンをしています。とはいえ、前期型の隼のせいなのか、ドッカンな印象もあります。ま、これが楽しいといえば楽しいんですけど、気を緩めば体ごと持ってかれそうな感じです。が、エンジンの幅には、まだまだ余裕があるので、日本の公道では、そのポテンシャルを発揮できないだろうなと思います。

ボディー剛性

隼のボディー剛性もさすがです。

隼の高速道路を走ってみたのですが、その時のどっしり感といい、何者にもびくともしません。スピードを出しても、コーナーを駆け抜けるときも軋みなどなく、頑丈な印象。さすがとしか言いようがありません。

まだ、法定速度内しか出していないのですが、ボディー剛性は半端なく強いですね。

ブレーキフィーリング

隼のブレーキタッチはいいのですが、少し弱い気がします。とくにフロントのブレーキには不安がありました。隼は、6POTのブレーキキャリパーですけど、効きが弱いように思えます。

隼のブレーキの弱さは、何かしら対策しないといけません。

ライディング姿勢

隼はセパハンのバイクです。なので、少し前傾姿勢をしています。このライディング姿勢が少しきついと思っていましたが、それは走る場面で異なるようです。

例えば、渋滞が多い場所だと隼のライディング姿勢はきつい。しかし、信号もなく、渋滞もないまっすぐな道であれば、隼のライディング姿勢は妥当だといえます。それに面白い。それは、スピードを出すときもそうだし、コーナーの多い道でも言えることです。個人的には隼のライディング姿勢は好きですね。

カウルの機能

隼のカウルは、空気力学に基づいた形ですが、なんとも美しい。そのカウルは、走行風を味方につける形ですが、これがまたなんともいい機能性があるのです。

向かい風の懐に潜るような感覚というか、風を起こすたびに速くなるというか。バイク走行は普通、向かい風が敵になるんですけど、隼のカウルは違いますね。ま、これは乗ってみなければわからない感覚です。

兎にも角にも、隼のカウルは、最高の機能性をもっています。

車重

隼というバイクで、エンジンパワー以外で気になるところといえば、おそらく車重でしょう。隼の車体は大きく、そして重さも260kgもあります。そんな隼ですが、じつは乗りだしは軽いです。ハンドリングも扱いやすいですし、車重なんて気にならないくらい軽快に扱えます。

とはいえ、それはエンジンをかけて走行している時の話。ひとたび、エンジンを切って隼を取り回そうというものなら、かなり重いです。平坦な道でも隼の取り回しは四苦八苦しますので、坂道で隼を押すなんて到底無理でしょう。砂利道での取り回しも危険です。

隼というバイクは、エンジンをかけて走行すれば軽快ですが、取り回しはきついバイクなのです。

燃費

隼の公式のカタログ値では、隼の燃費はリッター28キロとなっていますが、実際に乗ってみると街乗りでリッター17キロ〜20キロくらいになります。

高速道路などを頻繁に使用して時速60キロ以上で走ったのなら、もっと燃費はよくなると思いますが、まあ、大型バイクなので、リッター17キロ〜20キロの燃費は普通だという印象です。隼の燃費は、良くもなく悪くもないといえます。

隼で気になるところ

ここからは隼の気になるところを解説します。

エンジン熱

隼は大型バイクで水冷エンジン。しかもカウル付き。そのためか、エンジンからの熱はハンパないです。

とくに夏場の熱はすごい。エンジンやエキゾーストの熱が足に伝わるのはもちろんのこと、ラジエターフィンからの熱風も見事に浴びて熱いです。さらに、長時間、隼に跨ってれば、フレームが熱くなり、そのおかげでお股も熱くなります。なので、夏場、隼でツーリングする場合は適宜の休憩は必要でしょう。

レギュレーター

1型の隼のレギュレーターは、リアカウルの中にあります。カウルの中にあるわけですから、熱がこもりやすいわけです。レギュレーターは、空冷なので、できるだけ風があたる方がいいのですが、しかし、1型の隼はそうではありません。カウルの中なので、冷えにくく、パンクしてしまう可能性があります。なので、1型の隼のレギュレーターは、注意が必要です。

ギア

隼のギアのフィーリングはかなりのインパクトがあります。1速で「ガチャコン」というようなフィーリングで、車のようなスムーズさはありませんが、個人的には嫌いではないフィーリングです。ただ、隼にはギア抜けがたまにあります。これは僕の隼だけかと思ったのですが、ググってみると他にもあるみたいですね(多数)。どうやら、前期型の隼は、ギア抜けがおきやすいバイクのようです。

なお、僕の隼は、5速と6速の間でギア抜けがあります。

メンテナンス性

隼はご存知の通り、フルカウルのバイクです。なので、ネイキッドバイクと比べて少々、メンテナンスがしにくいバイクだといえます。

例えば、エンジンオイルとオイルフィルターの交換の場合、片側のカウルを外さないといけません。エンジンオイルだけならカウルを外さなくても交換できるのですが、オイルフィルターの交換ともなれば片側(右)のカウルを外す作業が必要です。そのため、ネイキッドバイクよりも作業時間がかかってしまいます。

とはいえ、前期型の隼は後期型の隼に比べて、カウルのデザインが違うため、後期型の隼よりメンテナンスがしやすい構造です。メンテナンス性を考えるなら、後期型の隼より前期型の隼に軍配があがるといえます。

まとめ

さて、前期型の隼(1型)のインプレッションをしてみましたが、いかがでしたか。

バイクに乗っていなくても隼というバイクを知っている人は多いと思います。その理由はやはり、美しい外観とインパクトのある性能をもっているからでしょう。

存在感たっぷりであり、世界ギネスにも載った経歴のある隼は、いまだに国内外で魅了されつづけています。

もし、このブログを読んでいるあなたが「隼に乗りたいかも」と頭をよぎったのなら、迷わず乗ってみるといいです。きっと後悔はしませんので、一度は隼に跨ってみることをお勧めします。

なお、前期型の隼は現在、中古でしか手に入りません。中古の隼の選び方に失敗しないために「隼を中古で買う場合に僕がチェックした9つのポイント」の記事はおすすめです。

YouTubeで見たい方はこちら